台湾輸出で日本の米油が検査不合格の報道について

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2024年7月9日に日本から台湾に輸出された米油に基準値を超えるグリシジル脂肪酸エステルが検出されたと発表がありました。それによって輸出された全量が廃棄または積戻しされています。

弊社で取り扱っている米油も該当するので、今回安全性についてお伝えさせていただきます。

該当するのが三和油脂株式会社の「まいにちのこめ油」です。

弊社としても安全性には問題ないと判断して、販売を継続しております。

この件に関してのメーカーの発表がこちら。

問題になっているのがグリシジル脂肪酸エステルが台湾での基準値を超えているのが原因です。

三和油脂さんの発表にもあるように「日本国内で流通している食用油に含まれるグリシジル脂肪酸エステル(グリシドール脂肪酸エステル)については直接の健康への影響を示唆するものではない(食品安全委員会)」とされています。

これまでもこれらが原因の健康被害はありません。

このグリシジル脂肪酸エステルとは何か?

調べたところ油を高温で熱した時などに発生するようです。

グリシジル(グリシドール)脂肪酸エステルに発がん性があるのかどうか?

国際がん研究機関(IARC)のハザード評価書では「ヒトにおける発がん性については分類できない(Group3)」とされています。
※ハザード評価は「発がん性の強さ」ではなく「発がん性の根拠の強さ」を評価してグループ分けしたもの

Group3はヒトに対する発がん性が証拠として不適格で、実験動物においても発がんの評価不能が、実験動物において発がんの因果関係が確認されてもヒトでの発がんメカニズムが当てはまらない分類。

「ヒトに対する発がん性については分類できない」と評価されています。

他にGroup3にあたる例では、カフェイン、お茶、コレステロール、メラミン、サッカリン、無水コハク酸、天然カラギーナンなど。

ちなみに台湾の水際検査において日本の米油の他に、インド産の玄米油がグリシジル脂肪酸エステルで不合格。北海道産の生鮮メロン、アメリカから輸入の調味料などが残留農薬の基準値違反で不合格となっています。

添加物や安全性の基準は国によって様々です。日本だけが緩い基準で他国が厳しい基準を設けている訳ではないです。逆に日本では厳しく取り締まっているものが、他国では安全と言われているものもあります。

三和油脂さんの報告でもグリシジル脂肪酸エステルの低減に努めるとされており、これを機により安全性の高いものに品質が良くなることに期待したいです。

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