春になると店頭に並びはじめる「たけのこ」。やわらかく、ほのかな甘みとシャキッとした歯ごたえが魅力の旬野菜です。旬は3月下旬から5月上旬ごろ。まさに今が一番おいしい季節。
でも、ちょっと困るのが「一度に食べきれなかったたけのこ」——煮物にしても余ってしまったり、毎日同じ味では飽きてしまったり…。
そんな時は、少しだけ視点を変えてみませんか?たけのこは、和・洋・中・エスニックまで幅広く活用できる万能素材。食感と香りを活かした、簡単で美味しい「使い切りレシピ」をご紹介します。
「もったいない」から「楽しい」へ。春のたけのこを、最後まで大切に、美味しくいただきましょう。
たけのこの下準備

たけのこを美味しくいただくために——下ごしらえのひと手間。
採れたては香り高く、やわらかな食感が格別です。でも、「アクが強くて下処理が面倒…」と感じる方も多いのではないでしょうか?
実は、たけのこは下準備さえきちんとすれば、驚くほどやさしい味わいに。ぬかや米のとぎ汁を使った昔ながらの茹で方には、野菜と寄り添ってきた暮らしの知恵が詰まっています。
旬のものを、旬のうちに。ほんのひと手間で、春の恵みをもっと美味しく。たけのこをもっと身近に楽しむための、基本の下ごしらえをご紹介します。
たけのこの定番レシピ
春の香りをぎゅっと詰めて——たけのこの炊き込みごはん

春になると一度は食べたくなる、たけのこの炊き込みごはん。旬のたけのこのシャキッとした歯ごたえと、ほのかな甘み。お米にしみ込んだ、だしの香りと一緒にいただけば、一口ごとに「春が来たなぁ」と感じる、そんな贅沢なごちそうです。
特別な材料はいらないけれど、素材の味を引き出す調味料選びと、ちょっとした下ごしらえが美味しさの決め手。炊飯器ひとつで手軽に作れて、お弁当やおにぎりにもぴったり。たけのこが手に入ったら、ぜひ一度作ってみてくださいね。
春の味わい、若竹煮——たけのことわかめの優しい出汁

春の訪れを感じさせる、若竹煮。たけのこのシャキッとした食感と、わかめの優しい風味が出汁と一体となって、
一口ごとに春を感じさせてくれる、心温まる一品です。
淡い色合いの中に、春の恵みがギュッと詰まった若竹煮は、そのシンプルな味わいが、どんな食卓にもぴったり。
塩気と旨味が染み込んだお出汁に、たけのこの爽やかな香りが加わることで、まさに春の旬を感じることができます。
ひと鍋で簡単に作れるので、忙しい日にもぴったりなご馳走。おもてなしにも、日々のおかずにも、心温まる春の味をご堪能ください。
たけのこの土佐煮——香り豊かな春の味わい

たけのこの春らしい香りを引き立てる、たけのこの土佐煮。かつお節の旨味と、醤油やみりんのコクがしっかり染み込んだ煮物はシンプルながらも深い味わいが感じられる一品です。
土佐煮は、たけのこ本来のシャキッとした歯ごたえと、だしが絡んだ豊かな風味を楽しめるのが特徴。そのまま食べても美味しいですが、冷めても味がしっかりとしみ込んでいるので、お弁当にもぴったりです。
たけのこの新鮮な香りを、ぜひこの土佐煮で存分に堪能してください。春を感じる一皿を、食卓に加えてみませんか?
春の香りをまとって——たけのこの木の芽和え

春の訪れを告げるたけのこに、木の芽(山椒の若葉)の爽やかな香りを添えた木の芽和え。口に運んだ瞬間、ふわりと広がる香りと、たけのこの繊細な歯ごたえが重なり、日本の四季の美しさを感じさせてくれる、上品な一皿です。
見た目にも清々しい淡い緑とやさしい色合いが、春の食卓を彩ります。お祝いの席やおもてなし料理にもふさわしい、素材の風味を大切にした、心なごむ和の味わいをお楽しみください。
やさしい味わいにほっとする、たけのこと豆腐の卵とじ

春らしいたけのこの風味と、ふんわりやわらかな豆腐を、だしのきいた卵でとじた一品。食感のコントラストとやさしい味つけが、心と体に染みわたります。
忙しい日のあとや、胃を休めたい日の献立にもぴったり。ごはんにのせても、そのまま小鉢にしても美味しくいただけます。
カリッと揚げて、スパイシーに!カレー塩で楽しむたけのこの天ぷら

春の味覚・たけのこを、衣で包んでサクッと揚げた天ぷらは、食感も香りも格別。
定番の天ぷらをカレー塩でちょっとアレンジ。ピリッとスパイシーなカレー塩を添えれば、箸が止まらないおつまみに早変わり。もちろんシンプルに塩や天つゆでも美味しくいただけます。
素材の甘みとスパイスの香りが絶妙に絡み、旬を遊ぶ一品として食卓に彩りを添えます。
たけのこを混ぜ込むレシピ
シャキッと食感が楽しい、たけのこのおろしハンバーグ

たけのこの歯ごたえと、ジューシーなハンバーグが絶妙にマッチしたたけのこのおろしハンバーグ。シャキシャキとした食感がアクセントになり、いつものハンバーグがぐんと軽やかに、春らしい一品に仕上がります。
たっぷりの大根おろしとポン酢を添えれば、さっぱりと食べられて食欲のない日にもぴったり。たけのこがたくさんある時のアレンジメニューとしても優秀で、ボリュームがありながらも後味は爽やかです。
季節の恵みをぎゅっと詰め込んだ、春限定のお楽しみレシピ。ぜひ、旬の味を噛みしめてみてください。
包まないからラク!シャキシャキ食感がクセになる「たけのこ餃子」

たけのこの食感が主役の包まない餃子、今日はちょっと気楽に楽しみませんか?
ジューシーな豚ひき肉に、シャキシャキのたけのこ、香りのいいニラとチーズを合わせて、餃子の皮で“挟むだけ”。包まず作れるから、忙しい日にもぴったりです。
外はカリッと香ばしく、中はジュワッと旨みたっぷり。ビールのお供や、週末の家飲みメニューにもおすすめです。冷蔵庫の余り野菜や調味料でアレンジして、自分流に楽しんでくださいね◎
パリッと香ばしい、たけのこのベトナム風揚げ春巻き
たけのこのシャキッとした食感を、ライスペーパーで包んでパリパリに揚げた春巻きは、やみつきになるおいしさ。
ひき肉や春雨、香味野菜と一緒に巻けば、ベトナム屋台のような本格的な味わいに。そのままでも、スイートチリソースやヌクチャムを添えても美味しく、ビールのおつまみにもぴったりな一品です。
シャキシャキ食感がクセになる、たけのこのグリーンカレー

たけのこの食感と風味を、いつもと違う味わいで楽しみたいなら、エスニックなグリーンカレーがおすすめ。
ココナッツミルクのまろやかさと、グリーンカレーペーストの爽やかな辛さが絶妙に絡み合い、たけのこの歯ごたえがアクセントに。
ごはんがすすむ一品で、いつもの献立に変化をつけたい日や、ちょっと旅気分を味わいたい日にもぴったりです。
大量消費!保存が効くたけのこレシピ
旬の味をぎゅっと閉じ込めて。たけのこの味噌漬け

春の恵み・たけのこを長く楽しむなら、味噌漬けがおすすめ。ほんのり甘く、香ばしい味噌の香りがたけのこの素朴な味わいを引き立て、時間が経つほどに味が染み込み、深みのあるおいしさに育っていきます。
保存性も高く、冷蔵庫で1週間ほど日持ちするので、旬のたけのこを無駄なく使い切るのにもぴったり。そのまま食べても、軽く焼いても、アレンジ自在の常備菜です。
「ちょっと余ったたけのこ、どうしよう?」そんな時にぜひ試していただきたい一品です。
春のたけのこを、大人の保存食に。ペペロンチーノ風オイル漬け

シャキッとした食感が魅力の春たけのこを、香り高いにんにくと唐辛子、オリーブオイルで漬け込んだペペロンチーノ風オイル漬け。洋風だけど和の食材とも相性がよく、パンやパスタにはもちろん、ごはんのお供やお酒のあてにもぴったりです。
しっかり火入れしてから漬けることで、冷蔵で1週間程度保存可能。たけのこが余った時の保存食としても、ひと味違うアレンジメニューとしても重宝します。
旬のたけのこを、オイルで“閉じ込める”。シンプルなのに癖になる、大人の常備菜をぜひお試しください。
春の香りを濃縮。たけのこと山椒の佃煮

たけのこの優しい食感に、山椒のほのかな辛みと香りがふわりと重なる、たけのこの佃煮。丁寧に煮含めた味わいは、ごはんのお供はもちろん、お茶請けや酒肴にもぴったりです。
春の名残を閉じ込めるように、時間をかけてコトコト煮るこの一品は、冷蔵で数日保存可能な常備菜としても重宝します。「余ったたけのこ、最後まで美味しく食べたい」──そんな時にも頼れる、和の知恵が詰まった一皿です。
大量消費にもぴったり!自家製メンマでおつまみタイム

たけのこが余った時にぴったりなのが、自家製メンマ。しっかり味が染み込んで、冷蔵庫で日持ちするから、たけのこを大量消費したい時にもおすすめです。食感の良さと、深い醤油だれの旨みが絶妙に絡み合い、ビールや日本酒が進むこと間違いなし!
時間をかけてコトコト煮込むことで、たけのこの美味しさを最大限に引き出すことができ、作り置きも可能。急なおつまみや、リラックスした夜のひとときにも重宝します。一度作れば、そのおいしさにリピート必至です。
【まとめ】たけのこをもっと楽しむ、多彩なレシピたち
春の味覚、たけのこ。下ごしらえさえ済ませておけば、和風からエスニック、おつまみから保存食まで、さまざまな料理に大活躍してくれます。
定番の「たけのこご飯」や「若竹煮」はもちろん、包まず作れる「たけのこ餃子」、おろしでさっぱり「たけのこハンバーグ」、作り置きや保存にも嬉しい「佃煮」「味噌漬け」「オイル漬け」、そして異国の風を感じる「グリーンカレー」や「揚げ春巻き」まで。
食感と風味を活かしたアレンジで、余ったたけのこもおいしく消費できます。旬の恵みを、最後まで無駄なく、おいしく楽しんでみてくださいね。
コメント