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食べられる石けん!?赤ちゃんにもやさしいシャボン玉石けん
こんにちは!岡山の自然食品店さしすせそです!
先日、当店にシャボン玉石けんのご担当者様が来てくださり、直接お話を聞く機会がありました。その中でも印象的だったのが‥
「石けんの出来具合を舐めて確認しているんですよ!」
その一言に、とても驚かされました。もちろん食べるためのものではありませんし、美味しくいただくものでもありません。でも、味見ができるくらいシンプルな成分だということが分かりますね。

石けんはどれも同じじゃないの?
シャボン玉石けんと他の石けんは何が違うの?



シャボン玉石けんの特徴や他の石けんとの違いなどを解説していきますね!
- 石けんと合成洗剤の違いがわかる
- シャボン玉石けんがどのように作られているかわかる
- シャボン玉石けんが体や環境にやさしい理由がわかる
シャボン玉石けんとは?


シャボン玉石けんは無添加にこだわり、じっくり時間をかけて丹念につくられた石けんです。
「健康な体ときれいな水を守る。」を基本理念として、肌が弱く、デリケートな赤ちゃんにも安心して使えることを目指して石けんづくりをされています。
✔ 肌荒れ・乾燥が気になる方
✔ お子さまや赤ちゃんの肌に安心なものを探している方
✔ 化学物質過敏症や香料アレルギーがある方
✔ 自然や環境への配慮を大切にしたい方
そんな方には、ぜひ知ってもらいたい石けんです!
シャボン玉石けんができるまで


ケン化法について
シャボン玉石けんは昔ながらの釜焚き製法「ケン化法」にこだわって製造しています。
石けんをつくる方法は、「ケン化法」と「中和法」の2種類あり、シャボン玉石けんは「ケン化法」という伝統的な製法でつくられています。天然の油脂と苛性ソーダ(強アルカリ)をゆっくりと反応させ、炊き上げていく製法です。


牛脂やパーム油、米ぬかなどの天然油脂と苛性ソーダ、苛性カリといったアルカリ成分を混ぜて、釜で炊きます。すると化学反応が起こり、石けんが出来上がります。この時に油脂に含まれるグリセリンという天然の保湿成分が石鹸に残ります。
ケン化法は天然油脂そのままの状態で炊き込んでいくため、天然の保湿成分が石けんに残るのが特長です。最初、原料を混ぜ合わせてすぐは強アルカリ性なのが、時間をかけて弱アルカリ性に変わります。シャボン玉石けんでは、実際に味見をして弱アルカリ性になっているのを確かめています。



石けんを舐めて確認すると聴いて驚きました!
中和法との違い
石けんの2つある製法のもう一つ「中和法」との違いを解説していきます。
ケン化法と一般的な中和法の大きな違いは、次の2つです。
- 天然油脂ではなく、油脂からグリセリンを取り除いた脂肪酸を原料にしている
- 4~5時間と短時間で完成させられる
中和法もケン化法のように、苛性ソーダや苛性カリなどのアルカリ成分と反応させて石けんにするのは同じです。ただし中和法では脂肪酸とグリセリンが含まれる油脂ではなく、グリセリンが含まれない脂肪酸を使用します。天然油脂より脂肪酸の方がアルカリ成分と反応しやすいため、中和法の方が短時間で石けんをつくることができます。
ちなみに中和法の原料の脂肪酸は、天然油脂からグリセリンを取り除いた脂肪酸ではなく、石油由来の人工合成された脂肪酸が使用されている場合が多いです。石油由来を使用することで、安価に大量生産することが可能になります。
グリセリンが含まれない石けんで洗うと、お肌にツッパリ感が残ります。なので別の保湿成分を添加する場合があります。
シャボン玉石けんのやさしさ


シャボン玉石けんの魅力は、じっくりと時間をかけた伝統製法だけではありません。天然由来成分を活かしたお肌にやさしく、また、地球にもやさしい特徴があります。そんなシャボン玉石けんのやさしさについて、詳しくご紹介します。
成分は石けんの成分のみ
シャボン玉石けんは、香料、着色料、酸化防止剤、合成界面活性剤を使用していません。シンプルな処方だからこそ、肌本来のバリア機能を妨げることなく、やさしく洗い上げてくれます。敏感肌の方はもちろん、赤ちゃんのデリケートなお肌にも◎。
近年、香料や洗剤などに含まれる化学物質によって体調を崩す「化学物質過敏症」が増えています。
ごく微量でも、頭痛やめまい、吐き気、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあり、特に人工的な香りによる影響は「香害」として社会問題にもなっています。
また、過敏症を発症していない人でも、長期間化学物質にさらされることで健康リスクが指摘されており、日常的にできるだけ刺激の少ない製品を選ぶことが、すべての人にとって大切になっています。
地球にもやさしい
天然油脂を使い、昔ながらのケン化法で丁寧につくられたシャボン玉石けんは、使用後も自然界の微生物によって短期間で分解され、自然に還ります。
合成洗剤のように環境中に残ることがなく、水や土への負荷が少ないので、排水後も地球にやさしい。
毎日の暮らしの中で、未来の自然を守る選択をすることができます。
【注意】表示は「石けん」だけど、実は「合成洗剤」


シャボン玉石けんは天然油脂にアルカリ成分を反応させてつくる「石けん」ですが、市販されている石けんの中には添加物や合成洗剤を加えてつくられた石けんもあります。
洗濯用や台所用の液体石けんは、純石けん分の含有重量が界面活性剤の総含有重量の70%以上が洗濯石けん、60%以上が台所用石けんです。なお純石けん分以外の界面活性剤を含有するものは、「複合石けん」と表記します。逆に言うと、それ以外の成分は合成洗剤や添加物などが含まれているということです。
合成洗剤とは、化学的に合成された界面活性剤を主成分とする洗浄剤のこと。
界面活性剤と聞くと、なんとなく体や環境に悪そうなイメージありませんか?界面活性剤は、通常は混ざり合わない水と油を乳化(混ぜ合わせる)させる役割を果たす成分のことです。石けんも界面活性剤の一種です。石けんの場合、天然由来の原料が使用されており、自然環境で分解されやすい。石油から化学合成により製造されたものを、合成界面活性剤と言います。こちらは環境や人体への影響が問題視されているものもあります。
合成洗剤の主成分は合成界面活性剤で、アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの化学成分を使用してます。合成洗剤は、水に溶けやすく、泡立ちやすい特徴があります。洗浄力が強く、油分を含む汚れに対しては非常に効果的です。その反面、自然界で分解されにくく長く残り、水質や生態系への影響が懸念されています。
石けんと合成洗剤の見分け方


石けんと合成洗剤は、見た目は似ていても全く違うものです。ここでは石けんと合成洗剤の見分け方を解説していきます。
ちなみに原料の油脂が植物原料でも、すべてが純粋な石けんとは限りません。植物油脂が原料の合成洗剤もあります。
品名表示で確認する
洗濯用や食器洗い用の製品には、品名に「石けん」や「合成洗剤」と書かれているので確認することができます。石けんの場合、「洗濯用石けん」「台所用石けん」と表示され、合成洗剤は「洗濯用合成洗剤」「台所用合成洗剤」と表示されています。
成分で確認する
シャンプー、ボディーソープ、ハンドソープなどは、品名表示に「合成洗剤」の表示義務がありません。なので品名ではなく、成分表示で確認する必要があります。
成分表示でよく見かける「ラウレス硫酸ナトリウム」「コカミドプロピルペタイン」は合成洗剤で、これらの成分があったり、カタカナの読みにくい成分がたくさん並んでいるものは合成洗剤かもしれません。
純粋な石けんを求める場合、成分表示に「石けん(石ケン素地)」があり、内容がシンプルなものを選びます。
弱アルカリ性を確認する
石けんはすべて弱アルカリ性です。弱酸性や中性と言われる洗浄剤は合成洗剤と見分けることができます。
シャボン玉石けんの天然油脂について


シャボン玉石けんに使用される天然油脂は、具体的には何が使われているのか?
シャボン玉石けんでは、固形・粉石けんと液体石けんの違いや製品によって使用される油脂が変わります。
- 牛脂
- パーム油
- 米ぬか油
- オリーブオイル
- アボカドオイル
- パーム油
- ひまわり油
- オリーブオイル
- アボカドオイル
- ツバキオイル
- グレープシードオイル
固形・粉石けんには動物由来と植物由来の油脂が使用され、液体石けんには植物由来の油脂のみが使用されています。
シャボン玉石けんは地球環境にやさしい?


シャボン玉石けんは、環境にやさしいと言いましたが本当でしょうか?
苛性ソーダは大丈夫なの?
環境を配慮される方には、「苛性ソーダ」が環境に悪いと主張されます。シャボン玉石けん含む、一般的な石けんにはアルカリ成分として苛性ソーダや苛性カリが使用されます。これらは強いアルカリ成分を持っているため、排水として流れると水質汚染や生態系に悪影響があります。
しかし油脂とアルカリ成分(苛性ソーダや苛性カリ)を反応させることで、脂肪酸塩(石けん)とグリセリンを生成します。この反応により油脂は分解され、石けんになると無毒で環境にやさしい成分になります。これが化学反応の不思議なところです。
苛性ソーダの原料は食塩水です。食塩水自体は水質汚染に大きな影響を与えることはありませんが、化学反応を経て苛性ソーダとして抽出されると、強アルカリ性を持つ危険物質(劇物)に変化します。
福岡県宗像市の地島での実験
2021年9月~11月まで福岡県宗像市の地島で、実証実験を行っています。そこで「石けんは環境にやさしい」という結果を得ています。
実証実験プロジェクトの概要
このプロジェクトは、シャボン玉石けん、宗像市、山口大学、九州環境管理協会の4者が共同で実施しました。目的は、無添加石けんが生活排水や環境、生物に与える影響を評価することでした。具体的には、地島の一般家庭約60世帯、地島小学校、漁村留学センター「なぎさの家」で、無添加石けんを使用した生活排水の環境への影響を調査しました。
実験結果とその意義
実験の結果、無添加石けんを使用することで、下水処理場から海に放流される水の汚れが減少し、下水処理場の曝気槽にいる微生物の種類や量が増加するなど、環境への良い影響が確認されました。これにより、無添加石けんが環境にやさしい洗浄方法であることが実証されました。
地域社会との連携
このプロジェクトは、地島の島民や宗像市の協力を得て実施され、地域社会との連携が重要な要素となりました。宗像市長も、このプロジェクトを通じて消費者一人ひとりの行動や選択が環境保護に貢献できることを広める機会と捉え、積極的に参加しました。
このように、シャボン玉石けんは福岡県でのプロジェクトを通じて、無添加石けんの環境への影響を実証し、地域社会と協力して持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。
まとめ
シャボン玉石けんのやさしさについて解説しました。今回、ご担当者様にご来店いただいたことをきっかけに「石けん」の知識が深まり、合成洗剤との違いなどがとても勉強になりました。
無添加で天然成分を大切にした製品を選ぶことは、私たちの体や環境にとってとても大切なことだと改めて感じましたね。合成洗剤は便利ですが、化学成分が肌や環境に与える影響を考慮すると、少し控えめにしたいものです。シャボン玉石けんのように、シンプルで天然由来の製品が増えることは、私たちの生活にとって良い選択肢になりますし、地球にもやさしい選択となります。
シャボン玉石けんが行っている取り組みは、製品の安心感や環境への配慮においてとても素晴らしいものだと感じました。私たち一人ひとりが、自分たちの生活で何を使うかを見直し、少しずつでも環境にやさしい選択をしていくことが、未来に繋がる大切なステップだと思います。
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