春になると、ふきの香りが風にのって届く季節。
ご近所の方から「採れすぎちゃって」といただくことも多く、ありがたくも冷蔵庫にたっぷり…なんてこと、ありませんか?
ふきは風味豊かでおいしい山菜ですが、下処理が必要で一度に使い切るのがむずかしい食材のひとつ。
今回は、そんな“うれしい悩み”を解消する、ふきの大量消費レシピをまとめました。
煮物から炒めもの、保存に便利な一品まで。
春の恵みを、飽きずにおいしく味わうためのヒントにぜひご活用ください。
ふきの下処理と基本の煮物
ふき料理の第一歩は、やっぱり下処理から。
このレシピでは、板ずりや皮むきといった基本の下処理から、だしの香る優しい煮物までを紹介しています。
初めてふきを扱う方でも安心して作れるよう丁寧に解説しているので、まさに入門編にぴったり。
春の香りをそのまま味わう、シンプルで飽きのこない一品です。
ふきをもらったけれどどうしたらいいか分からない、そんな時はまずこのレシピからどうぞ。
ふきの下処理

ふきをおいしく食べるためには、ひと手間の下処理が大切です。
まずは、鍋に入りやすい長さに切ったふきを板ずりして、熱湯でさっと茹でます。
茹で上がったら冷水にとり、皮をスルスルっとむけば下処理完了。
少し手間ではありますが、このひと手間でえぐみが取れ、ふき本来の香りと食感を楽しめます。
ふきの基本の煮物

ふき料理の定番といえば、やさしい味わいの煮物。
だしをきかせて、醤油・みりん・砂糖などでシンプルに煮ることで、春らしい風味が引き立ちます。
油揚げやちくわを加えると、旨みと食べごたえが増してさらにおいしく。
作り置きにもぴったりで、冷めても味が染みて美味です。
大量消費に!保存が効くふきのレシピ
ふきをたくさんもらったり、山菜採りで思いがけず大収穫…そんな時にうれしいのが、日持ちする保存向けレシピ。
ここでは、ふきの風味を長く楽しめる「ふき味噌」や「佃煮」など、冷蔵・冷凍保存ができてごはんのお供やおつまみにもなるメニューをご紹介します。
すぐに食べきれないときも、こうしておけば無駄なくおいしく。春の恵みを賢く活かすアイデア、ぜひお試しください。
ふきの塩漬け

やわらかく煮ても、シャキッとした歯ごたえを残しても美味しい「ふき」。その風味を長く楽しむ方法のひとつが、昔ながらの塩漬けです。下茹でしたふきを塩と一緒に保存することで、旬の味を数ヶ月先までキープ。使うときは塩抜きをして、煮物や和え物、お吸い物の彩りなどに活用できます。近所からたくさんいただいたときや、山で収穫してきたときの大量保存にもぴったりの方法です。春の恵みを、ゆっくりと味わいたい方におすすめの常備菜です。
旬のふきを長く楽しむなら、冷凍保存がおすすめ

アク抜きして下茹でしたふきは、食べやすい長さに切って冷凍しておけば、必要なときにすぐ使えてとても便利。煮物や炒め物、お味噌汁の具にもサッと加えられ、季節の味をいつでも手軽に楽しめます。風味や食感も比較的保たれるので、大量に手に入ったときの保存方法としてもぴったりです。
日本伝統の保存食「きゃらぶき」

ふきの佃煮ともいえる「きゃらぶき」は、じっくりと醤油とみりんで煮詰めた、日本ならではの保存食。
ふきの繊維がほろりとほどけるまで煮込むことで、香ばしさとほろ苦さがぎゅっと凝縮され、ごはんが止まらなくなる味わいに。
その名は、山野に自生する「キャラブキ(野ぶき)」を使っていたことに由来し、古くから常備菜として親しまれてきました。
素朴だけれど奥深い、どこか懐かしいおいしさを、ぜひ一度味わってみてください。
茎でも作れる!ふき味噌

ふき味噌といえば「ふきのとう」が一般的ですが、実は茎の部分でもおいしく作れます。
しっかりアク抜きすれば、爽やかな香りとシャキシャキ感が活きて、また違った味わいに。
ふきのとうよりも苦味が控えめなので、食べやすくご飯のお供やおにぎりの具にもぴったりです。
ふきの和え物レシピ
ふきのごま和え

ふきの風味を引き立てる、やさしいごま和え。
春の香りをまとったふきを、香ばしいすりごまとやさしい甘みの調味料で和えた一品。ほろ苦さとごまの風味が調和し、口の中にふわりと季節の余韻が広がります。あと一品ほしいときや、お弁当の副菜にもぴったりな、素朴でほっとする味わいです。
フキの白和え

春の香りをまとう、ふきの白和え。
やさしい豆腐の甘みに、ふきのほろ苦さがふんわり溶け合う一品です。下茹でしたふきを丁寧に和えることで、春らしい爽やかさと上品な味わいに。食卓にそっと季節を添えてくれる、心和む副菜です。
ふきのナムル

ふきをナムルに?意外なおいしさがクセになる副菜。
シャキッとした歯ごたえが魅力のふきを、塩とごま油でシンプルに和えたナムルは、箸休めにもぴったりな一品。ほろ苦さと香ばしさが絶妙にマッチし、和食にもエスニックにもよく合います。冷たくしても美味しいので、作り置きにも◎。ふきの新しい食べ方としてぜひお試しください。
ふきの煮物レシピ
素朴な春の味わい、ふきと油揚げの煮もの

やわらかく炊いた油揚げに、ふきの爽やかな香りとほろ苦さが染みわたる、昔ながらの家庭の味。シンプルな材料ながら、だしの旨みがじんわりと広がり、心がほっと落ち着くような一品です。ふきの季節にはぜひ味わいたい、和食の基本が詰まったやさしい煮ものです。
春の恵みを包み込む、ふきの信田巻き

だしをたっぷり含んだ高野豆腐と、ふきの香りがふんわり広がる春の煮もの

しみじみとやさしい味わいの高野豆腐に、ふきの爽やかさが加わって、口に運ぶたびに季節を感じられる一品です。素材の持ち味を活かした、飽きのこない味つけで、ごはんにもぴったり。どこか懐かしさを感じる、心ほどける和のおかずです。
ふきを炒める・焼くレシピ
シャクシャクの食感が美味しい”ふきのベーコン炒め”

ふき特有の爽やかな香りと歯ざわりに、ベーコンの旨みと塩気がじんわり絡む、シンプルながらもクセになる一品です。ごはんのおかずにも、おつまみにもぴったり。春の恵みを手軽に楽しめる、気軽な炒めものです。
ひじきとふきの炒めもの

ふきと豚肉の生姜味噌炒め

ふきのシャキシャキ感と豚肉の旨みが絡む、ごはんがすすむ一品。旬のふきをたっぷり使った、香ばしい味噌と生姜の風味が食欲をそそる炒め物です。コクのある豚肉と合わせることで、ふきのほろ苦さが引き立ち、バランスのよい味わいに。白いごはんはもちろん、冷めても美味しいのでお弁当のおかずにもおすすめです。
香ばしさが食欲そそる!厚揚げのふき味噌焼き

ふきの香りとコクをぎゅっと詰め込んだ「ふき味噌」を、こんがり焼いた厚揚げにたっぷりのせて。
焼き目のついた厚揚げと、甘辛くてほろ苦いふき味噌の組み合わせが絶妙で、ごはんにもお酒にもぴったりな一品です。
刻みねぎとごまを散らせば、香りも彩りもぐっと引き立ちます。
下茹でしたふきの活用にもおすすめで、「ちょっと余ってる」をおいしく救ってくれるレシピです。
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