こんにちは!岡山の自然食品店さしすせそです!
今日は油のお話をしていきます!
油って体に悪いの?
どの油を買えばいいの?
油って何が違うの?
そんなお悩みを解決していきます!
西洋化が進んだ現代人は、油断すると油を摂り過ぎてしまいます!
なのでここでしっかりと油の知識を身に付けて、適度に良質な油を摂れるようにしていきましょう!
油は摂り過ぎると問題ですが、体にとって必要な栄養素の1つ。大事なのはバランスですよ~!
- 油が体に悪いのか?
- 油の種類
- 油の製造方法
- 油の選び方
油は体に悪いのか?
結論から言うと、油は体にとって必要な成分です。
油は適度に摂れば・・
- 血液がサラサラ
- 肌や髪のうるおい
- 美容効果(老化防止、若返り)など
といった体にとって良い効能がたくさんあります!
逆に油は摂り過ぎると・・
- 肥満
- 動脈硬化
- 心疾患 など
といった生活習慣病の原因になりやすいです。
体にとって悪い影響があるのはどんな場合なのか?
- 酸化した油
- 古い油
- 過剰摂取
油は加熱や保存状況によって酸化します。
※油は古くなると酸化するので、古い油は酸化した油ということです。
酸化した油の悪い影響
酸化した油を摂るとどうなるのか?
- 酸化すると有害物質を生成する
- 発がん性のリスクが上がる
- 動脈硬化
- 肌荒れ
- 免疫力の低下
- 消化不良
- ホルモンバランスの乱れ など
このように酸化した油を摂取すると様々なリスクを伴います。
また脳の60%が脂肪で構成されています。なので酸化した油を摂取すると言うことは、脳も酸化していく原因になります。
酸化した油を使用せずに新鮮な油を!加熱調理には酸化に強いものを選びましょう!
サラダ油は体に悪いの?
「サラダ油=体に悪い」そんなイメージありませんか?
しかしそもそもサラダ油とは何かご存じでしょうか?
ここではサラダ油について簡単に解説していきます。
サラダ油とは?
実はサラダ油とは日本独自のものです。
名前の由来はサラダ(冷たい料理)にも適している油と言う意味から来ました。
油の種類によっては冷えると凝固して固形になるものもあります。それだと生食としては使いにくいです。
日本の厳しい基準(JAS規格)の中、不純物を取り除き精製された匂いやクセがなく透明感のある油です。
サラダ油の何が問題なのか?
サラダ油は安価なものが多く、実用的にも使いやすい油です。
ではサラダ油の何が問題なのでしょうか?
- 原料が遺伝子組み換えの可能性が高い
- 栄養価が少ない
- 酸化しやすい
- 過剰摂取に繋がりやすい
というのが問題点です。
原料が遺伝子組み換えの可能性が高い
サラダ油の原料は‥
大豆、菜種(キャノーラ)、とうもろこし、綿実、ひまわり、ピーナッツなど
実は油には遺伝子組み換えの表示義務がありません。
安く大量に生産しているサラダ油の多くは、原料が海外からの佑乳ものが多いです。
原料に「遺伝子組み換えでない」などの表示がなく輸入物の場合、ほぼ遺伝子組み換えであると考えた方が良いです。
遺伝子組み換えの作物が健康に害があるのか、決定的な研究結果はまだありません。※公的な科学団体は「安全なもの」と位置付けています。
栄養価が少ない
サラダ油は不純物を可能な限り取り除いて「精製した油」のため、必要な栄養素も一緒に取り出されています。
酸化しやすい
後により詳しく解説しますが、サラダ油はリノール酸を多く含む油です。
加熱などにより酸化しやすい性質があります。
過剰摂取に繋がりやすい
安価で大量生産に向いているため、大半の飲食店や加工品、マヨネーズ、揚げ物、総菜など至る場面でサラダ油(リノール酸)が使用されています。
心当たりがあるものがたくさんありませんか?
なので知らず知らずのうちに過剰に摂取してしまっているケースがあります。
サラダ油まとめ
サラダ油の問題点を上げました。
遺伝子組み換えの原料は避けたいですが、サラダ油自体が体に悪いわけではありません。※遺伝子組み換えじゃないサラダ油もあります
適度な接種を心掛け、なるべく酸化しないように気を付ければ大丈夫です。
【油の選び方】脂質の種類
ここからは油の選び方について詳しく解説していきます!
まず知っておきたいのは、脂質の種類です。
油は大きく分けて”飽和脂肪酸“と”不飽和脂肪酸“の2種類に分かれます。
常温で固体になる脂質を飽和脂肪酸、常温で液体の資質を不飽和脂肪酸と言います。
さらに不飽和脂肪酸は、人間の体内でつくることができる”一価不飽和脂肪酸“とつくることができない”多価不飽和脂肪酸“に分かれます。
常温で固体になるのが特徴。肉やバター、ラードなどの魚以外の動物性脂肪に多い。他の油に比べて体脂肪になりやすい。ココナッツオイルやパーム油は植物性の油ですが、飽和脂肪酸を多く含む。
常温で液体なのが特徴。主に植物性の油や魚の油の中に含まれる。体内で生成できる一価不飽和脂肪酸と生成できない多価不飽和脂肪酸に分かれる。
ちなみに飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類してますが、どちらかの成分しかないという意味ではないです。基本的にどの油も両方の脂肪酸を含んでいます。その上で割合の多い方に分類しています。
次の章以降では、より具体的に解説していきます。
【油の種類】飽和脂肪酸とは?
飽和脂肪酸は乳製品や肉などの動物性脂肪やココナッツオイルやパーム油などの一部の植物性油に多く含まれています。
肉、ラード、バター、ココナッツオイル、パーム油など
ここでは飽和脂肪酸の特徴やメリット、デメリットを解説します。
飽和脂肪酸の特徴
簡単に特徴を言うと
- 主に乳製品や肉などの動物性脂肪に含まれる
- 常温で固体になる
- 効率よくエネルギーが摂れる
- 体脂肪になりやすく生活習慣病に関係が深い
少し難しい用語がでますが‥飽和脂肪酸は脂肪酸の中で炭素同士の二重結合を持たない脂肪酸を指します。
飽和脂肪酸のメリット・デメリット
飽和脂肪酸のメリット、デメリットを解説していきます。
良い部分だけ見て、必要以上に摂取するのは注意が必要です。必ずメリットとデメリットはセットで見てください!
飽和脂肪酸のメリット
飽和脂肪酸のメリットをまとめると・・
- 効率よくエネルギーを生成
- コレステロール値を上げる
- 脳出血を予防
飽和脂肪酸の最大のメリットは、効率よくエネルギーを生成できることです。
エネルギーとは、生きて体を動かすのに必要な活動の源のこと。
飽和脂肪酸の脂質は1gで約9kcalのエネルギーを生成できます。
余分なエネルギーは体の皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられ、必要な時に脂肪はエネルギーに変換されます。
むだに感じるお腹の脂肪も困ったときには、エネルギーとして活用されるのね
次に飽和脂肪酸は、コレステロール値の上げてくれる効果があります。
コレステロール値が低いと肌や髪がパサパサになったり、細菌に感染しやすくなったりします。
さらに血管の細胞が弱くなり、脳出血が起こりやすくなるリスクも高まります。
脂肪やコレステロールは悪者に思われがちですが、実はエネルギッシュに若々しく活動的になるために必須な成分なんですね。
菜食主義者の方は動物性の脂質を摂取しないため、意識して摂取を心掛ける必要があります。
脂質にはたくさんのメリットがあります。しかし!これらのメリットは適量を摂取した時の話です。次のデメリットの部分もしっかりと確認してください!
飽和脂肪酸のデメリット
飽和脂肪酸は必要な脂質ですが、良い事ばかりではありません。
飽和脂肪酸のデメリットをまとめると・・
- 肥満になりやすい
- 悪玉コレステロールの増加
- 動脈硬化、心筋梗塞のリスク
体を動かすエネルギーとしては必要な脂質ですが、過剰に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になってしまいます。
消費しきれないエネルギーは、皮下脂肪や内臓脂肪に蓄積されて肥満の原因になります!
悪玉コレステロールも本来はホルモン産生や細胞膜の形成の役割を担っています。
しかし血中に多く存在すると血管壁に沈着、蓄積され炎症を起こします。血管の内壁を傷つけ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を誘発する原因に。
何事にも適量が大事です。
植物油なのに飽和脂肪酸が多いココナッツオイルについて
植物性の油なのに飽和脂肪酸の多く含む油もあります!その代表的なのがココナッツオイルとパーム油です。
ココナッツオイルは主にスイーツで使用され、自然派の方々にとっては複雑な気持ちになるのではないでしょうか。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸だからやめておこうか・・って考える方、ちょっと待った!!
実はココナッツオイルは脂質の中でも『中鎖脂肪酸』を多く含んだ油でもあるんです。
中鎖脂肪酸は一般的な食用油と比べると
- 消化が早い!
- 脂肪として蓄積されにくい!
- すぐにエネルギーになりやすい!
というメリットがあるんです!!
なので同じ飽和脂肪酸でも摂取する上でのリスク面は、他の肉類や乳製品などと比べると引い。
ただし飽和脂肪酸であることには変わりないので、摂り過ぎは要注意です。
何事も適量ですね~
有機ココナッツオイル
460g ココウェル
【注意】飽和脂肪酸を含む食べ物
日本の食文化も欧米化が進み、脂質を摂取する機会が増えています。
飽和脂肪酸を多く含む食べ物をリスト化しました!普段、こういうのよく食べるなぁって人はお気を付けください!
- お肉(特に牛肉)
- バター
- チーズ
- 生クリーム
- ホワイトチョコ
- ビスケット
- バターケーキ
- チーズケーキ
やだ、わたしの好きなものばっかり・・
【油の種類】不飽和脂肪酸とは?
不飽和脂肪酸は主に植物性の油と魚の油に多く含まれています。
常温で液体のままという特徴があります。
さらに不飽和脂肪酸は人間が体内でつくることができる一価不飽和脂肪酸と体内でつくることができない多価不飽和脂肪酸に分かれます。
それぞれ順番に解説していきますね!
一価不飽和脂肪酸の特徴
一価不飽和脂肪酸の特徴をまとめると・・
- 人間の体内で合成することができる
- オメガ9(オレイン酸)が豊富
- 酸化に強い
- コレステロールの調整をしてくれる
難しい話をすると・・不飽和脂肪酸の中で炭素の二重結合が1つのものを一価不飽和脂肪酸と言います。
二重結合が多いほど、融点が低くなり酸化しやすいです。一価不飽和脂肪酸は二重結合が1つなので、酸化にしくい油と言えます。
人間の体内で生成できるので、積極的に摂取をしなくても良いとされています。
オメガ9 – オレイン酸のメリット・デメリット
オメガとは脂肪酸の化学構造で最後の炭素原子(メチル基-CH3)から数えていく命名法に由来しています。
オメガ9はメチル基から数えて9番目に二重結合が現れます。
オメガ9の代表的な脂肪酸がオレイン酸です。
オリーブオイル、米油、菜種油、紅花油、アボカド、アーモンド、ピスタチオ、マカダミアナッツ、ピーナッツ、ピーナッツバターなど
紅花油(サフラワー油)は元々はオメガ6系の脂肪酸が豊富でした。1957年にオレイン酸を主成分とする紅花の変種が発見され、近年の品種改良でオメガ9系の脂肪酸が豊富な油として生産されるようになりました。
リノール酸の摂り過ぎによる弊害が指摘されるようになり、オレイン酸主体に転換されるようになった経緯があります。
オレイン酸のメリット
- 酸化しにくい!
- 悪玉コレステロールを抑え、善玉コレステロールを増加
- 抗酸化作用
- 血糖値の上昇を抑える
- 満足感を持続させ過食を防ぐ
オレイン酸は酸化しにくい油なので、熱を加えるものに向いています!焼き物や揚げ物に使う油としておすすめ!
悪玉コレステロールを抑えて善玉コレステロールを増やしてくれるので、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを予防してくれます。・
植物油に含まれるビタミンEと一緒に吸収されることで、抗酸化作用があって老化防止に!
また血糖値の上昇を抑えてインスリンの感受性を高めてくれる作用も。
オレイン酸のデメリット
- 体脂肪になりやすい
- 悪玉コレステロールが増える
- 酸化もすると有害
メリットを聴いていて「話が違うぞ!」となりそうですが、過剰に摂取した場合に良くないことも多々あります。
オレイン酸および植物油は長鎖脂肪酸を含み、体脂肪として蓄積されやすい傾向があります。
さらに過剰摂取は悪玉コレステロールの増加にもつながります。
せっかく満足感があり過食を防ぐ効果はありますが、食べ過ぎてしまうと良くないです。
酸化しにくい油ではありますが、酸化しない訳ではありません。揚げ油として過度の使いまわしなどは酸化の原因に。
多価不飽和脂肪酸の特徴
多価不飽和脂肪酸の特徴をまとめると・・
- 人間の体内で生成できない
- オメガ6とオメガ3に分類される
- 酸化しやすい
難しい言い方をすると・・不飽和脂肪酸の中で炭素の二重結合が2つ以上のものを多価不飽和脂肪酸と言います。
二重結合が多いほど、融点が低くなり酸化しやすいです。多価不飽和脂肪酸は二重結合が2つ以上なので、酸化しやすい油と言えます。
この多価不飽和脂肪酸は体にとっては必要な油だが、体内ではつくれないことから必須脂肪酸と呼ばれています。
よく耳にする必須脂肪酸とは多価不飽和脂肪酸のことです!
また多価不飽和脂肪酸はオメガ6系とオメガ3系に分かれ、それぞれの特性に違いがあります。
順番に解説していきますね。
オメガ6 – リノール酸のメリット・デメリット
オメガ6はメチル基から数えて6番目に二重結合が現れ、主な脂肪酸はリノール酸です。
体内で生成できない必須脂肪酸で、不足すると名駅力の低下や肌の感想を招きます。
ちなみによく使われているサラダ油はここに分類されます。
大豆油、コーン油、ごま油、グレープシードオイル、綿実油、ひまわり油、マーガリン、マヨネーズ、くるみ、かぼちゃなど
リノール酸のメリット
- コレステロール値を調整(悪玉コレステロールを低下)
- 肌の保湿、老化防止
リノール酸を代表する油がサラダ油のため、体に悪そうなイメージを持ちますよね。
そんなリノール酸も摂取するメリットはあるんです。
実はコレステロール値を調整して、悪玉コレステロールを低下させてくれ、心血管疾患のリスクを低減してくれます。
肌の保湿や老化防止にも作用して、美容効果も期待できます。
ただしこれらの恩恵を受けれるのは、適量に摂取した場合です。
続いて、多量摂取した場合のデメリットについて解説していきます。
リノール酸のデメリット
- 免疫細胞が働きにくくなる(アレルギー性の炎症)
- 動脈硬化、心疾患
- ファーストフードや加工品に使用されるので過剰摂取になりやすい
- 酸化しやすい
やはり過剰摂取すると様々なデメリットが発生します。
まず免疫細胞が働きにくくなり、アレルギー性の炎症を起こしやすくなります。アトピー性皮膚炎や花粉症とも関係があると言われています。
また他の脂肪酸同様に動脈硬化や心疾患系のリスクを高めます。
二重結合が多い油は融点が低く、酸化しやすい弱点があります。
加熱することで酸化された油を摂取してしまう可能性も高くなります。
日本人が一番多く接種しているのがこのリノール酸系の油です。
オメガ6系のリノール酸はファストフードや惣菜、お菓子、パン、マヨネーズ、カップ麺など加工品に含まれています。
「見えない油」と言われていて、知らず知らずのうちに摂取する機会がとても多いです。
外食やスーパーの総菜などを買う機会が多いなと感じる方は、ご家庭ではなるべくオメガ6系の油は避けたいですね
2010年までは日本人の食事摂取基準で「がんリスクの増加」が危惧されていましたが、2020年以降では関連がないのでは?という見解に変わっています。少なくとも乳がん、大腸がん、前立腺がんの発症とは関係ない事が示されています。
オメガ3 – α-リノレン酸・EPA・DHAのメリット・デメリット
オメガ3はメチル基から数えて3番目に二重結合が現れ、主な脂肪酸はα-リノレン、EPA、DHAです。
※EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)
α-リノレン酸は体内でEPA、DHAに代謝されます。
オメガ6同様に体内で生成できない必須脂肪酸で、不足すると乾燥肌、ハリのない髪、不眠症、集中力の欠如などの症状になる可能性があります。
アマニ油やえごま油に多く含まれるのがα-リノレン酸で、青魚に多く含まれるのがEPA・DHAです。
魚を多く食べるって方以外は、意識しないと摂取されないので積極的に摂りたい油ですね
アマニ油、えごま油、チアシード、ヘンプシードオイルなど
さんま、まさば、いわし、まあじ、あなご、くろまぐろ(赤身)、あゆ(天然)、まだらなど
α-リノレン酸が体内でEPAやDHAに代謝されにくい、されない人もいるので注意が必要です。
代謝されない方は直接EPAやDHAを摂取する必要があります。
魚が苦手、ヴィーガン、ベジタリアンの方には「藻」由来のサプリメントなどがおすすめです。
α-リノレン酸、EPA、DHAのメリット
- アレルギー疾患、高血圧、がん予防(α-リノレン酸)
- 血栓を予防、中性脂肪の低下、悪玉コレステロールを減らす…血液をサラサラにする(EPA)
- 高脂血症、高血圧の予防、脳の働きを正常に保つ(DHA)
オメガ3もそれぞれの脂質によって効果は変わって来ます。
α-リノレン酸、EPA、DHAのデメリット
- 酸化しやすい
- 心房細動のリスク
オメガ3系の油は酸化しやすいので、加熱調理に向きません。また開封後は冷蔵庫に入れて、1ヶ月以内に食べきる必要があります。
光にも弱いので遮光瓶などに入っていて、少量のものがオススメです。なのでどうしても高級な油になってしまいます。
摂り過ぎると心房細動のリスクが上がると言う研究もあります。
オメガ6とオメガ3はバランスが大事
必須脂肪酸のオメガ6とオメガ3ですが、健康を維持するために理想的なバランスがあります。
オメガ6:オメガ3の比率が1:1~4:1の範囲内。この比率は炎症を抑え、健康を最適に保つために推奨されています。
現代の西洋型の食生活だとオメガ6脂肪酸の接種が過剰になっており、6:1~10:1となっていることが多いです。人によっては15:1やそれ以上になることもあり、オメガ3の接種が不足がちです。
意識的にオメガ6を減らし、積極的にオメガ3の接種を心掛ける必要があります。
オメガ6脂肪酸の接種を減らす対策は‥
- ファーストフードの利用を控える
- 加工食品や揚げ物などの食品を減らす
- 調理油をオメガ6系からオメガ9系に変える
【油の選び方】油のしぼり方
油の種類や成分も大事ですが、製法にも注目したいですね。
- 圧搾法
- 抽出法
- 圧抽法(圧搾抽出法)
油の製造方法は「圧搾法」と「抽出法」の大きく2種類に分かれます。さらに「圧搾法」と「抽出法」を組み合わせた「圧抽法」があります。
圧搾法
原料に圧力をかけて油を搾る方法です。オリーブ、菜種、ごまなど油分の多い原料が向いています。
米や大豆など油分が少ない原料は圧搾法には向いていませんが、圧搾法で製造されたものもあります。
原料の風味や栄養分を残すことができる反面、搾りきれず原料に油分が残ってしまいます。手間と時間もかかり大量生産に向いていません。
圧搾して最初に出る油だけを使用する油を「圧搾一番しぼり」と言います。
また圧搾法には熱と圧力を加えて搾る方法と「低温圧搾法(コールドプレス)」と呼ばれる熱を加えずに圧力だけで搾る方法に分かれます。
低温圧搾法は熱を加えない分、果実や種子の栄養素やビタミンを壊さずに搾ることができます。通常の圧搾法と比べて、さらに時間がかかるの搾れる油分も減りるのが難点です。
圧搾一番搾り国産こめ油紙パック
600g
圧搾一番しぼりなたねサラダ油
1400g 米澤製油
抽出法
一般的なスーパーに並んでる油は、この抽出法で製造されてるものが多いです。
ノルマル-ヘキサンなどの溶剤を使用して抽出する方法で、油分の比較的少ない米や大豆などに用いられます。
原料を溶剤に浸し溶解して、その後、加熱して溶剤を蒸発させて油だけを抽出させる方法です。
抽出法のメリットは、原料に含まれる油分をほぼ抽出できること。大量生産に向いていて、資源をあますところなく利用できて安価に販売することが可能です。
溶剤として使用されているヘキサンは、石油由来の成分でそのまま摂取すると腹痛、めまい、吐き気、神経系に影響を与える有害物質ではあります。
しかし揮発性があり、製造過程の中で蒸発して残留はしません。
圧抽法
圧抽法は圧搾法と抽出法を組み合わせた製造方法です。
まず圧搾法で原料から大半の油を搾り取り、残った油分を溶剤を使用して抽出します。
一般的な菜種やとうもろこしなどの油はこの方法で製造されています。
米や大豆などは油分が少ないので最初から溶剤抽出されます。
どの製造方法にもメリット・デメリットはあります。
【油の選び方】容器と賞味期限、保存場所
油はペットボトル・紙パック・瓶など様々な容器で保存されてます。
意外に感じるかも知れませんが、油を選ぶ上でどんな容器で保存されているのかは大事です。
油は酸化(劣化)しやすく、光・空気・熱に弱いです。
油が入っている容器が光を通すのか?空気に触れないように密閉性は高いか?などを注意する必要があります。
油の賞味期限も保存されている容器によって定められています(食品衛生法)。
また光や熱に弱いため、保存する場所も重要になって来ます。
油の容器と賞味期限について
油が入っている容器にはどのようなものがあるのか?
さらに食品衛生法によって容器ごとに賞味期限が決められています。
- 透明ガラス瓶(1.5年)
- 遮光ガラス瓶(2年)
- ペットボトル(1年)
- 紙パック(2年)
- アルミ・スチール缶(2年)
※常温、冷暗所におけるサラダ油、オリーブオイルなどの賞味期限(ごま油はこれより半年長い)
酸化しにくい容器ほど賞味期限が長く設定されています。
この中で保存に向いている容器は‥
- 遮光ガラス瓶
- アルミ・スチール缶(▲)
- 紙パック(▲)
(▲)…開封後の密閉性が弱い
遮光ガラス瓶が保存容器として、密閉性、遮光性に優れています。
アルミ・スチール缶、紙パックは保存には優れていますが、開封後の密閉に不安があります。
蓋がペットボトルの場合が多く、密閉性が弱いです。
またアルミ・スチール缶で缶切りで開けるタイプの容器は、蓋もありません。なので空気が入りやすくなってしまいます。その場合はラップなどをして密閉することをオススメします。
遮光瓶やアルミ・スチール缶は保存には優れていますが、容器が重く輸送コストも上がって価格が高くなりやすい。
油の保存に向かない容器は・・
- 透明ガラス瓶
- ペットボトル(✖)
透明ガラス瓶は密閉性は優れていますが、光を通してしまいます。なので少し賞味期限が短くなっています。
1番保存に向いていないのは、プラスチック製のペットボトルです。光や空気を通しやすい弱点があり、酸化しやすいので避けたいですね。
ただ容器が軽く持ち運びしやすく、輸送コストも抑えられて安価に買えるメリットもあります。
油の開封後の賞味期限について
ラベルに書いてある賞味期限は、未開封の場合です。
油は開封後は密閉性が弱まるので、空気に触れて酸化しやすくなります。
どの油も基本的には、開封後は1~2ヵ月以内に使い切りましょう。
またオメガ3系の油も1~2ヵ月と言われていますが、酸化しやすいのでなるべく早めをおすすめします。
油の保存場所
油の保存場所は基本、常温で冷暗所に置くようにしてください。
注意が必要な場所は・・
- 直射日光のあたる場所
- ガスコンロ周辺など
- 冷蔵庫(▲)
※バター、マーガリン、ショートニングなどは冷蔵保存
※オメガ3系は開封後、必ず冷蔵庫保存
直射日光が当たる場所は、光が入るのと温度も高くなりやすいので注意です。特にペットボトルや透明ガラス瓶のものは光も熱も加わって酸化しやすくなります。
ガスコンロ周辺も温度が高くなりやすいので避けましょう。
冷蔵庫にオリーブオイルを入れると冷えて固まった経験はないでしょうか。
常温に戻れば溶けてまた使えるのですが・・この凝固と融解を繰り返すと品質が劣化していきます。
オメガ3系の油は酸化しやすいので、開封後は必ず冷蔵庫で保存してください!
油の選び方
ここからは油の選び方について解説していきます。
油を選ぶポイントは‥
- 脂肪酸の種類(飽和脂肪酸・オメガ9・オメガ6・オメガ3)
- 油のしぼり方(圧搾法・抽出法・圧抽法)
- 容器(瓶・紙パック・ペットボトルなど)
- 加熱するかしないか
- 価格
この辺りですね。
まずはどの脂肪酸のオイルを選ぶのか?
次にしぼり方や容器、加熱するかしないか、価格と相談しながら選ぶといった感じですね。
【油の選び方】脂肪酸の選び方
飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸‥解説したの覚えてますか?
ここでは復習とまとめていきますね。
まず油の脂質は2つに分かれます。
- 飽和脂肪酸(肉類、バター、ラード、ココナッツオイル、パーム油など)
- 不飽和脂肪酸(オメガ9、オメガ6、オメガ3)
調理に使う油としては、基本的に不飽和脂肪酸の方をおすすめします。
飽和脂肪酸の選び方
飽和脂肪酸は肉類、バター、ラードなどの動物性の脂質に含まれています。肉食が多いなと感じる方はとくに飽和脂肪酸系の油は避けたいですね。
逆に菜食(ヴィーガン、ベジタリアン)の方は動物性の脂質を摂取しないので、ココナッツオイルなどの飽和脂肪酸の多い植物性の油脂を適度に摂取することをおすすめします。
- 動物性:バター、牛脂、ラードなど
- 植物性:ココナッツオイル、パーム油など
動物性の油でもバターは短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸を多く含むので、エネルギーに変わりやすく脂肪になりにくい性質があります。牛脂やラードは長鎖脂肪酸で体脂肪になりやすい性質がありますので、なるべく避けましょう。
バターは簡単にコクが出せて美味しいですよね。ですが飽和脂肪酸には変わりないので、くれぐれも摂り過ぎには注意です。
飽和脂肪酸は酸化に強いので、加熱にも向いています。ココナッツオイル(中鎖脂肪酸)を調理油として使用するのも良いですね。
不飽和脂肪酸の選び方
不飽和脂肪酸で気にするのはオメガ9、オメガ6、オメガ3のどの油が多く含まれているのか?
不飽和脂肪酸の種類別の特徴と気を付けるポイントを復習していきます。
- オメガ9:体内で生成できる。酸化に強い。加熱調理に向いている。
- オメガ6:必須脂肪酸。酸化に弱い。加工品など摂取する機会が多い油。
- 植物性オメガ3:必須脂肪酸。酸化に弱い。加熱調理に向かない。
- 魚のオメガ3:必須脂肪酸。酸化に強い。EPA、DHAを直接摂取できる。
- オメガ6とオメガ3のバランスが大事。
まず注目したいのは人間の体内で生成できるかできないか。
オメガ9系は体内で生成するので、積極的に摂取を心掛けなくても大丈夫な油です。
オメガ6やオメガ3は体内で生成できないので、食事から摂取する必要があります(必須脂肪酸)。
ただしオメガ6やオメガ3は摂取するバランスが大事です。
オメガ6:オメガ3は1:1~4:1が理想
西洋化した食生活では6:1~15:1もしくはそれ以上になっている
現代人はオメガ6を過剰に摂り過ぎている傾向があります。
ファーストフードなどの外食や加工品が好きという方は、オメガ6の油は極力避けたいですね。
オメガ6の接種を調整するために、調理用油としてオメガ9を多く含む油を選択するのも良いです。
またオメガ9の油は酸化にも強いので、加熱調理にも向いています。
オメガ9・オレイン酸の油で選び方
- オリーブオイル
- 米油
- 菜種油
- 紅花油 など
米油と菜種油はオメガ9のオレイン酸を豊富に含む油であると同時に、オメガ6のリノール酸もバランス良く含んでいるのが特徴です。
オリーブオイルはオレイン酸が多く、リノール酸は少ないです。外食や加工品が多いと感じる方は家での調理油を変えてみるのも良いです。
生食、加熱調理のどちらにも向いているので、普段使いの食用油としておすすめします。
まいにちのこめ油
1500g 三和
国産なたねサラダ油
PET 910g ムソー
OGEXバージンオリーブオイル(Olivalle)
180g むそう
OGEXバージンオリーブオイル(Olivalle)
180g むそう
有機エキストラバージンオリーブオイル
500ml アリサン
純正なたねサラダ油
1250g ムソー
オメガ6・リノール酸の油の選び方
- 大豆油
- コーン油
- ごま油(酸化に強い)
- グレープシードオイル
- マーガリン、マヨネーズ など
一般的なサラダ油もここに分類
酸化に弱く、揚げ物で繰り返し使うなどは避けたい油です。
ファーストフードなどの外食、加工品に使用されるため、過剰摂取になりやすいのが難点。
過剰摂取になりやすいですが、外食や加工品を普段食べないって方には必須脂肪酸なので接種をおすすめします。※もしくはオメガ9と6がバランスの良い油でも◎
一般的に酸化しやすいオメガ6の油ですが、ごま油は抗酸化物質が含まれていて酸化に強いのが特徴。
圧搾一番しぼり胡麻油
165g ムソー
煎らずに搾った胡麻油
165g ムソー
オメガ3・α-リノレン酸・EPA・DHAの油の選び方
植物性オメガ3の油に含まれるのがα-リノレン酸、魚から摂取できるのがEPAとDHAです。
- アマニ油
- えごま油(シソ)
魚が苦手、魚を食べない菜食(ヴィーガン、ベジタリアン)の方は、積極的に摂取したい油です。
アマニ油は主に女性ホルモンを整えてくれる働きがあり、えごま油はアレルギーの抑制してくれる働きがあります。
とても酸化に弱いので加熱せずに生で食べるようにしてください。サラダやカルパッチョにかけるのがおすすめです。
開封後は冷蔵庫で保存してください。
えごま油(低温圧搾)
165g 池栄青果
オメガ3についてさらに深掘りした記事がこちら
【油の選び方】油のしぼり方で選ぶ
油のしぼり方は次の3つです。
- 圧搾法
- 抽出法(溶剤を使用して抽出)
- 圧抽法(圧搾法と抽出法の組み合わせ)
飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(オメガ9、オメガ6、オメガ3)を選んだら、それがどのようにして製造されているかで選びます。
より自然のままに近い製造方法が良いなら「圧搾法」を選びます。ラベルに「圧搾一番しぼり」と書いてあるものを選びましょう。
油も多く搾れない上に時間もかかるため、どうしても価格は高くなります。
なるべく安価に抑えたい場合は、「抽出法」「圧抽法」の製造方法のものを選びます。ラベルに何も書いてなければ、基本的にはこのどちらかのしぼり方で製造されています。
※抽出法、圧抽法のどちらも溶剤を使用しますが、製造工程の中で蒸発して残留はしません。
品質も大事ですが、生活費も考えながら選びたいところです。
【油の選び方】容器の選び方
油が入っている容器は‥
- 透明ガラス瓶
- 遮光ガラス瓶
- ペットボトル
- アルミ・スチール缶
- 紙パック
この中で保存に向いている、向いていない容器は‥
- 遮光ガラス瓶
- アルミ・スチール缶
- 紙パック
アルミ・スチール缶と紙パックは蓋がない、蓋がプラスチックということから、開封後は空気に触れやすくなっています。
また遮光ガラス瓶とアルミ・スチール缶は重く輸送コストがかかるため、価格が高くなりやすい。
- 透明ガラス瓶
- ペットボトル
透明ガラス瓶とペットボトルは光を通しやすいです。油は光に弱いので、この2つは保存に向いていないです。
透明な容器を買った場合は、アルミホイルなどで包んで光を遮断することで対策もできます。ただしスーパーなどで並んでいる間、お店の強い照明を浴びて劣化は始まっています。
こちらも保存性・密閉性に優れるものは、価格が高くなります。その点も踏まえて選びましょう。
まとめ
油の選び方はいかがだったでしょうか。
油の種類や選び方の参考になれば嬉しいです。
「油はどれを買えばいいですか」と質問された時に、「これを買えばいい」っていう正解はありません。
大事なのはまずは油の種類を知ること。次にバランスの良い接種を心掛けること。
どの油を使うかだけでなく、普段から余分に摂り過ぎている油を減らすことも必要です。
価格とも相談しながら、自分に合った油を探してみてください!
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