朝日米とコシヒカリは、どちらが上ではなく食味の方向性が違う
コシヒカリは、
多くの人にとって
「おいしいお米」の基準になりやすい品種です。
粘りがあり、
甘みを感じやすく、
もちっとした食感がある。
炊きたての白ごはんとして、
分かりやすい満足感があります。
一方、朝日米は、
岡山で受け継がれてきた
在来種のお米です。
コシヒカリのように
強い粘りや濃い甘みを
前に出すお米ではありません。
朝日米の持ち味は、
粘りすぎない粒感、
後味のきれいさ、
食事の中で食べ進めやすい軽さにあります。
つまり、
朝日米とコシヒカリの違いは、
どちらが上かではありません。
おいしさの方向性が違います。
朝日米とコシヒカリの違い
朝日米とコシヒカリの違いを
分かりやすく整理すると、
次のようになります。
| 項目 | コシヒカリ | 朝日米 |
| 甘さの感じ方 | しっかり感じやすい | 上品で、あっさり |
| 粘り | しっかりある | 強すぎない |
| 食感 | もちっとしている | 粒感がある |
| 口当たり | 濃いめ | 軽め |
| 後味 | 満足感が残りやすい | すっきりしやすい |
| 食べ進めた印象 | ごはんの存在感が強い | 食事に自然になじむ |
| 向いている食べ方 | 炊きたての白ごはん、おにぎり、お弁当 | 白ごはん、和食、おにぎり、弁当、寿司、玄米 |
| 向いている人 | もちっとした粘りと、しっかりした甘みを好む方 | 粒感と後味、上品な甘さを好む方 |
比較すると、
コシヒカリはごはん単体で
満足感が出やすく、
朝日米は毎日の食事の中で
自然に良さが伝わるお米です。
コシヒカリに慣れた人が、朝日米をどう感じるか
コシヒカリのような、
強い粘りやもちっとした食感に慣れている方は、
朝日米を食べたときに
少しあっさりしていると感じるかもしれません。
甘みや粘りが前に出るお米を基準にすると、
朝日米は物足りなく感じられることがあります。
しかし、それは
朝日米の味が弱いということではありません。
朝日米の良さは、
強い甘みや粘りではなく、
ごはんらしい自然なおいしさにあります。
ほどよい甘さ、
粘りすぎない粒感、
後味のきれいさ。
昔ながらのごはんのおいしさを、
毎日の食事の中で感じられる。
そこに、朝日米らしさがあります。
朝日米を「まずい」と感じるかどうかは、
味の弱さではなく、何をおいしさの
基準にしているかによっても変わります。
この点については、別記事の
朝日米まずい?|そう疑念を抱かれる理由で
詳しくまとめています。
なぜコシヒカリは有名で、朝日米は馴染みが薄いのか
コシヒカリは、
全国的に広く知られている品種です。
スーパーや米売り場でも見かける機会が多く、
多くの人にとって
お米の味を判断する基準になりやすい存在です。
一方、朝日米は、
岡山で長く受け継がれてきた
在来種のお米です。
良食味米の系譜を持つ品種でありながら、
現在では全国どこでも
広く作られているお米ではありません。
作られる量や流通量が限られると、
店頭で見かける機会も少なくなります。
朝日米とコシヒカリは、
味の違いだけでなく、
市場での広がり方も違うお米です。
無農薬の朝日米が少ない理由については、
別記事の無農薬の朝日米が少ない理由で
詳しくまとめています。
新米のおいしさは、コシヒカリ系の食味と相性がよい
現在の売場では、
「新米」という言葉が
強く打ち出されることがあります。
新米とは、
その年に収穫されたお米のことです。
詳しくは、
別記事の新米とは|旧年産米との違いと、朝日米の新米・熟成米で
まとめていますが、
新米には、収穫直後ならではの
みずみずしさや若々しい香りがあります。
特に、コシヒカリ系のように、
甘みや粘り、もちもち感が分かりやすいお米は、
新米の魅力と相性がよい面があります。
炊きたての白ごはんとして、
ひと口目の満足感が伝わりやすいからです。
そのため、現代の売場で語られる
「新米のおいしさ」は、
単に自然に生まれた感覚というより、
甘みや粘りのある主流米の食味と
結びつきながら、
強く印象づけられてきた面があります。
「新米こそがおいしい」
「新米であることに価値がある」
という見方は、
売場や流通の中で
分かりやすく打ち出しやすい価値でもありました。
つまり、現代的な新米至上主義は、
すべてのお米に中立な価値観というより、
甘み、粘り、もちもち感が分かりやすい
主流米の食味と相性のよい見方でもあります。
一方で、朝日米は、
強い甘みや粘りで押すお米ではありません。
粒感があり、
粘りは強すぎず、
後味がきれい。
そのため、朝日米の魅力は、
新米の時期だけでなく、
時間を経て水分が落ち着いたときにも
見えてくる部分があります。
朝日米は、
「新米だからおいしい」だけで語るよりも、
粒感、後味、食べ続けやすさの中で
良さが伝わるお米です。
ササニシキと比べると、朝日米の立ち位置が見えやすい
朝日米の食味を考えるとき、
コシヒカリだけでなく、ササニシキを
補助線にすると分かりやすくなります。
コシヒカリは、
粘りと甘みが前に出やすいお米です。
ササニシキは、粘りが控えめで、
あっさりとした食味の
品種として知られています。
宮城県の資料では、
ササニシキに近い食味の系統を
「ひとめぼれに比べて、粘りが少なく、
軟らかく」と説明し、
和食や寿司向けを想定しています。
朝日米は、コシヒカリほど強い粘りで
押すお米ではありません。
かといって、
ただ軽いだけのお米でもありません。
粘りすぎない粒感、
ほどよい甘さ、
後味のきれいさ。
強すぎず、弱すぎず、
毎日のごはんとしてちょうどよい。
そこに、朝日米の魅力があります。
朝日米そのものの特徴や背景については、
別記事の朝日米とは|岡山の在来種の
特徴と味わい、守り抜かれた背景で
詳しくまとめています。

岡山の品種と比べる|きぬむすめ・ヒノヒカリ・アケボノ
岡山県では、朝日のほかにも、
きぬむすめ・ヒノヒカリ・アケボノ
といった品種が作られています。
岡山県の紹介をもとに、
食味の特徴を並べると
次のようになります。
| 品種 | 粘り | 食感・見た目 | 合いやすい食べ方 |
| きぬむすめ | 強い | 炊き上がりが白く、つやがある。甘みと粘りがあり、コシヒカリに遜色ない | 白ごはん |
| ヒノヒカリ | コシヒカリ譲り | 食味・つやともに優れる | 白ごはん |
| アケボノ | 強すぎない | 粒が大きく、適度な硬さ | 丼・チャーハン |
| 朝日 | 強すぎない | 上品でさわやかな甘味と旨味 | すし飯、和食、白ごはん |
出典:岡山県「おかやまの米」
きぬむすめやヒノヒカリは、
コシヒカリと同じく、
粘りと甘みのわかりやすさが
魅力のお米です。
アケボノと朝日は、
粘りが強すぎない側の品種です。
毎日のおかずと合わせて
食べ進めたいか、
ごはんそのものの満足感を
味わいたいかで選ぶと、
違いがわかりやすくなります。
食味の違いには、でんぷんの性質や品種の成り立ちも関係する
お米の粘りや粒感には、
でんぷんの性質も関係しています。
米のでんぷんは、
主にアミロースとアミロペクチンから成ります。
一般的に、
アミロペクチンが多いほど粘りが出やすく、
アミロースがやや多いほど
あっさりした食感になりやすいとされます。
朝日米は、
コシヒカリに比べると
粘りが強すぎず、
粒感が残りやすい食味です。
ただし、実際の食味は、
品種だけで決まるものではありません。
栽培条件、収穫年、保管状態、精米度合い、
炊き方によっても変わります。
また、
コシヒカリが人工交配によって生まれた品種であるのに対し、
朝日米は岡山で受け継がれてきた
在来種のお米です。
この成り立ちの違いを知ることで、
朝日米をコシヒカリの代わりではなく、
別の食味を持つお米として見やすくなります。
同じ条件で測った
アミロースの値での比較は、
別記事の朝日米とアミロースの関係で
まとめています。
食感のタイプや料理との相性から
お米を選ぶ考え方は、
お米の選び方で
紹介しています。
当店では、岡山県倉敷市の契約農家による
自然栽培の朝日米をご用意しています。
当店の朝日米はこちらからご覧いただけます。
どちらのお米が向いているか
もちっとした粘りと
しっかりした甘みがあり、炊きたての
白ごはんとしての満足感を重視する方には、
コシヒカリが合いやすいお米です。
一方で、派手さよりも、
ごはんらしい自然なおいしさを
大切にしたい方には、朝日米が向いています。
朝日米は、
強い甘みや粘りで押すお米ではありません。
その分、
毎日の食事の中で重たくなりにくく、
白米、分づき米、玄米でも
食べ続けやすい食味があります。
玄米で選ぶときの見方は、
別記事の玄米の選び方で
詳しく紹介しています。
どちらが自分に合うか決まったら、
朝日米を選ぶなら(玄米・分づき・白米、容量の選び方)もあわせてご覧ください。
まとめ
コシヒカリは、
粘りと甘みの満足感が
分かりやすいお米です。
朝日米は、粘りすぎない粒感と、
あっさりとした上品な甘さ、
ごはんらしい自然なおいしさに
持ち味があります。
違いは、
優劣ではなく食味の方向性です。
もちっとした粘りと、
しっかりした甘みを求めるならコシヒカリ。
粒感や後味のきれいさ、上品な甘さ、毎日の
食事での食べやすさを求めるなら朝日米。
コシヒカリを基準にすると、
朝日米の個性はより見えやすくなります。
朝日米をお探しの方は、商品ページもご覧ください

岡山県産 朝日米 5㎏(玄米/分づき/白米)│無農薬│在来種│くらしき自然栽培

岡山県産 朝日米 10㎏(玄米/分づき/白米)│無農薬│在来種│くらしき自然栽培

岡山県産 朝日米 30㎏│無農薬│在来種│くらしき自然栽培
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朝日米まずい?|そう疑念を抱かれる理由
食味との関係についてはこちらも
参考になります。
朝日米の炊き方
品種の違いによって炊き方の考え方も
変わるため、こちらもご覧ください。

